- 新着情報一覧 - 東洋医学の世界 その1 病因
病因とは病気の原因のことである。
西洋医学は、それが1つであるのに対し、東洋医学は2つある。
西洋医学の場合、感染症を例に挙げると病因は一つで、細菌が体内に侵入したことである。
治療としては、抗生物質が投与される。
東洋医学の場合、直接的な病因と間接的な病因が複合的に関与して、病気を引き起こすという考えになる。
生体機能にダメージを与える外的病因と、その影響を受ける内的病因の2つである。
前者を誘因と言い、後者を素因と言う。
同じ環境下で同様の誘因に晒されても、素因の違いによって病気になる人とならない人が生じる。
花粉症を例に挙げると、花粉が誘因である。
生活習慣や生活環境、ストレスや体質などの影響で体内の血液やリンパの流れが悪くなり、花粉の刺激に対する防衛力が低下する。これが素因である。
花粉に対する防衛力の低下という素因を持つ人が、花粉という誘因の刺激を受けると、花粉症を発症する。
しかし、素因がなければ、花粉の刺激を受けても花粉症は発症しない。
東洋医学の世界では、病気にならない方法は、素因をなくすことある。
その素因をなくす方法として鍼灸治療はお勧めである。