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鍼灸の科学 実践篇 はり

2022.06.02

『鍼灸の科学 実践篇』は、鍼灸学校の教科書です。

ここには、はりの実技が詳しく書かれています。

 

初めて鍼を手にした時、試しに適当に自分に打ってみました。

「痛い!!!!!!」

教科書に書かれたやり方を試す。

「痛い!!」

練習あるのみ。ひたすら練習に励む。

「パーフェクト💯」

 

鍼灸学校では、二人一組でお互いに鍼を打ち合う授業があります。

仲良くなったクラスメイトが上手かったので、実習中痛い思いをせずに済みました。

私もかなり練習しましたので、お互い褒め合う関係です。

「上手だね!」「全然痛くないよ!」

周りでは、あちらこちらで叫び声が。「痛〜!!!」「うわー!!」「ちよっと待った!!」

 

教科書には、鍼を上手に打つための練習法も書かれています。

その1 スポンジ練習法

昔は座布団やぬか袋だったみたいです。

現在はスポンジに鍼を刺します。

徐々に粗いものから密なものにチャレンジしていきます。

 

その2 三味線の糸通し練習法

スポンジの中に三味線の糸を通した練習枕を作って、それに鍼を刺します。

奥が硬いので、簡単に刺せないです。

スポンジだけとは違い、かなりコツがいります。

 

その3 硬物通しの練習法(かたもの)

最初は桐,次に杉、最後は樫。

材質によって、硬さに違いがあります。

これも練習を重ねれば、刺す事ができるようになります。

先人たちが多くの名言を残しています。

『技術は常識や理論を時として超越する事がある!』

 

その4 浮物通しの練習法(うきもの)

これは、水に浮かべた野菜や果物に鍼を刺す練習法です。

浮いている野菜や果物が、くるくる回転して逃げ回るので、重心を見つけないといけないですし、水中に沈み込まないように力加減も難しいです。

 

その5 生物通しの練習法(いきもの)

ペットなどの動物に、気づかれないように鍼を刺す練習法です。

奥村三策先生は、鍼治学の中に、『睡猫に刺して覚醒せざるを持って上手となす』と記しています。また、吉田弘道先生は、『障子の向こう側に留まっているハエを、こちら側から鍼で刺し、串刺しにして、抜いてハエが飛び去った。このようになれば上々である』と語られたそうです。

 

以上は私の学生時代のことであり、現在の鍼灸学校では教えていないかもしれません。

 

身体はいろいろな組織でできています。皮膚や筋肉、軟骨や椎間板、柔らかい部位から硬い部位まで、どんな部位にも鍼は打つ事ができます。また、病体の浮動して定まらないものに対しても、技術があれば、鍼を打つ事ができます。

 

昔、眼科を志望した医学生は、水に浮かべた頭髪を刃で切断する練習をしていたそうです。そして、これができるようになって、初めて生体の手術を許されたということです。

 

鍼灸においても、鍼を簡単そうに刺している鍼灸師の先生方も、練習の積み重ねがあって、今日があるということです。

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