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経穴(ツボ)は全身を巡っています。
足に6系列、手に6系列、身体の前後で2系列、合わせて14系列あります。
361の経穴がこの14系列に含まれます。
これとは別に、特定の部位で全身の治療ができるやり方があります。
頭のツボだけで治療するやり方、手のツボだけのものもあります。
足裏は結構有名で、足裏のツボ刺激ができるボードやイボイボサンダルなど色々と製品化されています。
耳ツボも有名で、特にダイエット目的で本なども多数出版されています。
今回は耳の話をします。
ダイエット目的で大事なツボを4つほど挙げます。
治療点の一つ目は、『胃』。
この治療点は、空腹の不快感を抑える働きがあります。
治療点の二つ目は、『肺』。
この治療点は満腹中枢を刺激して、食欲をセーブします。
治療点の三つ目は、『内分泌』。
この治療点は、ホルモンバランスを整えて、痩せやすくします。
治療点の四つ目は、『神門』。
この治療点は、食欲を我慢することで起こるイライラを抑えます。
要するに、治療点を刺激すれば痩せると言うより、摂取カロリーを減らして痩せると言うことです。
ですので、意思が弱い人、誘惑に負けるタイプには向かないと言うことです。
腹八分目がいいのはわかっていても、ケーキは別腹なので、私には不向きのダイエット法です。
経穴(ツボ)の数は一年の日数に例えられますが、実際は361あります。
肺経11穴から始まって肝経14穴、それに背中側の督脈28穴、お腹側の任脈24穴を合わせて361穴あります。
身体の大事なところ(グループ)ほど経穴の数は多いです。
この数はグループの治りにくさにも比例します。
虚実の関係も含めると、心は別格になります。
ですので、今回は心は登場しません。
残りの 肺・脾・腎・肝の4つの話になります。(五臓六腑)
数で言うと、腎のグループ(腎・膀胱)が一番多く94穴。ついで脾のグループ(脾・胃)の66穴。そして、肝のグループ(肝・胆)の58穴。最後に肺のグループ(肺・大腸)の31穴です。
ツボの数が多いグループほど治すのが難しく、深さで言うと一番底に、このグループは位置します。
底にあるのが、腎と脾です。
腎を患うと最悪、人工透析になります。
脾は働きからすると膵臓にあたります。
癌の中でも膵臓癌は他に比べると難しい病気です。
その二つが一番下に位置します。
その上あたりに肝がいます。
腎と脾が治ると肝は勝手に治ると言われる由縁です。
(一番下が悪ければその上は当然悪い。腎と脾が悪ければ、その上の肝も悪い)
そしてその上の、一番浅いところに位置するのが、肺です。
呼吸器の先生には怒られそうですが、東洋医学では、肺のグループは経穴の数も少ないことから、割と手がかからず、簡単に治せる位置付けにあります。
ここでもう一つ重要な点があります。
腎も脾も肝も、足のツボだと言うことです。
因みに、肺と心と心包は手のツボです。
よく言われる、足腰を鍛えろは、足腰のツボを刺激しろと言うことです。
日常的にご自身の努力が必要となります。
治療に関しては、どのグループを組み合わせるか、どの順番でやるのかは、その鍼灸師の腕次第です。
患者様は、いろいろな症状や悩みを抱えて鍼灸院を訪れます。
痛みや不調などの身体の悩み、不安やイライラなどの心の悩み。
このような患者様たちの問題解決のために、鍼灸などの道具を使って対応するのが鍼灸師の仕事です。
いきなり鍼灸をするのではなく、先ずは、どうしてそうなったかということを確認するために触診をします。
この触診で、身体からのサインを見つけていきます。
サインには大きく分けて6種類あります。
①硬結 これは皮膚表面から触ってわかるものから、圧を加えて少し深いところにあるものな ど硬い塊の様な状態です。
②緊張 これはもう少し広い範囲で、皮膚が張った状態です。
③圧痛 これは軽く皮膚を押してやると痛みが生じる状態です。
④冷え 皮膚を触った時に冷たい場合を言います。
⑤無力 皮膚に弾力がなく、押すと凹んだように感じる状態です。
⑥変色 これは、その部位が他の皮膚と色が異なる場合です。
これら6つがどの部位に出現したかで、どこが悪いかわかります。
悪いところの大元は5つある(五臓)ので、単独、複数、その状態を診て鍼灸で治療していきます。
当院では、頭皮鍼が流行る以前から、頭に鍼を打つことは多くありました。
頭皮の状態は、大きく分けて3つあります。
押してみてカチカチのもろ骨の上の皮状態、普通の頭皮、押して凹む浮腫の頭皮です。
30本を標準として40〜50本くらい頭に鍼を刺します。
頭を触って異常のあるところに鍼を打っていくのですが、反応の出やすいところが存在します。
一つは『しんえ』もう一つは『百会』です。
しんえは副交感神経緊張タイプの治療に使い、百会は交感神経緊張タイプの治療に使います。
普段は、両方を組み合わせて治療することが多いです。
またしんえと百会の反応は、鼻炎や蓄膿、咽喉などの治療の目印になります。
睡眠不足や全身疲労などの時にもここに反応が現れます。
押してみて凹むようならここが治療点ということです。
更に、当院では、頭皮鍼とセットで美容鍼もします。
顔と頭は繋がっているので、たるみの治療にはセットでして方が効果的です。
また、頭皮鍼は、視力や耳にも効果があり、頭も冴えて成績も上がります。
施術のメニューに何分いくらという表示があります。
慰安娯楽が目的であれば、決められた時間まできっちりやってもらおうと思うのがあたりまえです。
治すとなると話は別です。
普通の肩なら何分、普通の腰なら何分は予想がつきます。
時間がわかるのであれば、治療時間はこちらで決めるのは至極当たり前の話。
当院では、時間を指定してくる場合、必ず、短縮、延長を伴います。
治療していて、あとどのくらい時間が必要であるかわかるので、その時点で患者様には報告します。
大抵の場合、時間内に数箇所をやることになります。
鍼灸師の先生の考え方や治療方法にもよりますが、訴えのあったところ以外にも効いていますので、知らないうちにいろいろなところが治ってきます。
こういうことができる先生に当たったら、なるべく多く時間を取ることをお勧めします。
きっと魔法のようにいろいろなところを治してもらえることでしょう。